フィジカルシアターアーティストの入月絢と、ドイツで活躍するピアニスト大田麻佐子による共作舞台「エリス」。
森鴎外の小説『舞姫』は、森自身のドイツ留学後に書かれた作品で、ドイツを舞台にした日本人青年とドイツ人女性エリスとの悲恋の物語です。小説では、物語がすべて主人公の視点で描かれていますが、パフォーマンス『Elise エリス』では、大田麻佐子のピアノと入月絢の舞踏を通じて、エリスだけに焦点を当て、彼女の人格の変化と彼女が見たであろう世界を描き出します。
大田麻佐子ピアニスト、パフォーマー、作曲家。
桐朋学園大学とベルリン芸術大学のピアノ科を卒業。ヨーロッパを中心に、クラシック音楽や現代音楽、即興演奏、パフォーマンス、作曲、無声映画の即興伴奏など、さまざまな音楽のジャンルに挑戦し、独自の音楽表現を追求しています。
2019年にはアルバム「Poetry Album (2018)」をWinter & Winterレーベルからリリース。ソロアルバム第2作「My Japanese Heart (2020)」は、ドイツの音楽賞であるドイツレコード大賞にノミネートされました。
入月絢 月籠派舞踏
幼少期からバレエを学び、2002年にアスベスト館を訪れたことをきっかけに舞踏に転身。その後、元藤燁子、和栗由紀夫、玉野黄市に師事し、舞踏手として玉野黄市の作品に国内外で出演しました。
東京芸術大学を卒業後、Theatre de l’Ange fouにてコーポレアルマイムの学位を取得。さらに、公益吉野石膏美術振興財団の若手芸術家在外研修助成を受けて渡独しました。
これまで舞踏手、またはフィジカルシアターアーティストとして、11カ国25都市で作品を上演・出演してきました。
ソロ活動のほかにも、写真家・細江英公の作品モデル、ニューヨークのカーネギーホールで行われた作曲家・一柳慧のコンサートにソロダンサー出演、音楽家・喜多郎の世界ツアーにもソロダンサーとして参加しました。また、師である玉野弘子から月籠派舞踏の名を授かりました。
さらに、ドリス・ドリエ監督によるドイツ映画『Kirschblüten HANAMI』、『Grüße aus Fukushima』、そして『Kirschblüten & Dämonen』にも出演しています。